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2008年6月20日 (金)

この道はいつか来た道

ジーンズを買いに街中に行こうとしたのですが、気が変わって郊外のジーンズショップに行くことにしました。

Google の地図で位置を確認して、山間の郊外の大学が集まっている周辺から田んぼの田舎道へバイクで抜けていきます。旧道は古くからの温泉宿があり、そこから往復二車線のバイパスへ出ると、ふと気がついたのです。この道はいつか来たことがある道だと。

郊外の道は予想以上に新しくできたものが多く、知っているものと思いこんでいる道でもいったん踏み込めば全く違った景色が開けてくることが、多々あります。しかし日本の田舎道というものは、街道沿いに商店があり食堂があるようなところばかりなので、奇妙な既視感に襲われることが割とあるのです。

車で旅をしているときもそうなのですが、日本の田舎道の風景観というものは、それが開発のため造られた利便性の高い道路であればあるほど、観光のための立て看板が道路の脇の至る所に立ち並ぶ風になってしまうようで、それらを見たときのある種の異様な感覚、これらの看板を当てにやってくる人が一体いるものなのだろうかという疑念に絡みつくような感覚が、わたしの場合道を覚えるためのひとつの目印になっているようです。

それが田んぼの多い田舎を抜ける道なだけに、格別そういった感慨が溢れてくるのです。

そう言えば、諸星大二郎の短編に財政の殆どを立て看板の収入で賄っている町の話がありました。彼の描く風景は、それだけで驚異に対する感覚をさらりと提示しているのです。

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